15 March 2008 / Saturday

終わりとはじまり

Filed under: Design デザイン, Music 音楽, Art direction, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 13:43:01

ポラロイド社が、インスタントフィルムの生産を 2008年夏で終了することを発表した。つまり、ぼくが長く使っている SX-70 や 690 のランドカメラがもう使えないと言うことだ。フィルムがなければ写真は撮れない。世界各地で存続へ向けた署名活動が行われているようだけれど、そしてポラロイド社は8月まで生産を続けるというけれど、もう既に大手カメラ量販店ではポラロイドフィルムは店頭に並んでいない。
淋しいけれど始まりがあるものには、すべて終わりがある。

一昨日、ロゴシンボル、演奏会のフライヤー・チケットのデザインをしたクラングフォーラム KLANG FORUM の第一回公演を観るために三鷹まで行く。久しぶりに黄色い電車に揺られた。クラシックに造詣は深くないけれど、音楽を好きなひとりとしてとても愉しく濃密な時間だった。音楽は身体に響く生音に限る。
心地よい疾走感と無垢な熱さ。これがぼくの持った印象。
とりわけメンデルスゾーンの「スコットランド」だ。グラスゴー出身、アズテック・カメラ Aztec Camera の「ハイランド・ハードレイン High Land, Hard Rain」をふいに想い起こさせた。ジャンルも時代背景も異なるけれど、時より現れる美しいケルトの旋律と瑞々しい想いは強くぼくの心を打つ。

公演のグラフィックのデザインをディレクションする前に、クラシックマニアである古くからの友人、永峰くんにこう尋ねた。
「演目は、”ジュピター” と “スコットランド” 。キーワードはなんだろう?」
彼は、間髪入れずこう答えてくれた。
「最後の交響曲。」

かつて、さよならのことを「終わりははじまり」と表現した街角の吟遊詩人がいた。”終わり” は決してそこでおしまいなのではなくて、新しい “何か” がそこから確実にはじまる(はじめる)のだという未来へのメッセージだった。一方、アルバム「High Land, Hard Rain」の中の一曲で、古くなってしまった音楽への終焉を告げ、その甘さと苦さを飲み干したうえで新しい季節へ歩き出すことを高らかに誓った若き詩人ロディ・フレーム Roddy Frame が居た。
KLANG FORUM の若き主宰、指揮者の角田さんが、なぜこのふたつの曲を記念すべき第一回の演目としてセレクションしたかわからないけれど、ぼくらはそのロゴやグラフィックスに、ドイツのパウル・レナーが作った “未来” を意味する「フーツラ Futura」という書体を選んだ。

今日、ぼくは新しいカメラを手に入れた。
確かに、始まりがあるものにはすべて終わりがあるし、そこからあたらしくはじまる “何か”、はじめる “何か” も確かに存在するのだろうと想う。
いろんなイメージの断片がシンフォニーのようにつながり重なり合い「終わりとはじまり」というフレーズがひとつのテーマとしていまぼくの頭の中でリフレインしている。

03 February 2008 / Sunday

ぼくらが旅に出る理由

Filed under: Design デザイン, Polaroid ポラロイド, Photograph, Web Design — argyle street tea room @ 0:27:40

Metro Logos of the World!
http://mic-ro.com/metro/metrologos.html

世界の地下鉄のロゴマークを集めたウェブサイト。
それをポラでパシャリ、ジー。
デザインの宝庫。

flicker にアップしたら、世界中の frickr 仲間がノートを付けてくれた。
「これ Newcastle-Upon-Tyne。」
「ロンドン・アンダーグラウンド。」
「これは san francisco’s muni だよ。」
「liverpool!」
「台北だよー」
「僕の住むオランダのメトロ。」
「ニューヨークシティです。」なんて具合。
この世界にはたくさんの地下鉄があって、生活に寄り添い、いまも誰かを目的地に運んでいる。
「ぼくらが旅に出る理由」は、お気に入りのメトロが目的でもいいのかもしれないね。
トリップしそうなくらい美しいロゴマークを眺めていたら、そんな気分になった。

01 February 2008 / Friday

エコバッグ

Filed under: Design デザイン, Print, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 11:21:06

たとえば、クリエイティブが環境に対して何ができるか? というひろい視点ではなく、ただただシンプルに、エコバッグ ecology bag を作りました。
argyle street tea room オリジナルデザインです。

いつでも、ちゃんと、ふつうに使う。
アーガイル・ストリート・ティールームのエコロジー・バッグ。
厚地タイプで、無漂白。
ポピュラーで便利なミディアムサイズです。
もちろん「エコ認定マーク付き」。
デザインは、シンプルなロゴ・タイポグラフで。

詳しくはこちら、アーガイル・ショップからどうぞ

www.argyle-street.com/shop/

01 February 2008 / Friday

住吉の久寿餅

Filed under: Design デザイン, Colour, Polaroid ポラロイド, Photograph, Shop — argyle street tea room @ 11:18:38

以前にここで「黄色と茶色」の配色が好きだと書いたことがある。
この間、実家の川崎大師に寄ったとき、門前の住吉の久寿餅の包装紙を見たら「ああ、ここからなんだなぁ」と思った。
きな粉と黒蜜。
黄色と茶色は、甘くてオイシイ記憶。

10 January 2008 / Thursday

花とオマージュ

Filed under: Design デザイン, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 11:44:06

花の写真はちょっと苦手なところ。
よく知らないからだろうね。
でも、光琳の描いた花や木は子供のころから大好きだった。ほんものより好きだった。
画という名のグラフィックデザイン。とくに「燕子花」(かきつばた)。
よく模写した。
ポラの写真は燕子花じゃないけど、そのインスピレーション。そして、最大級のオマージュ。

12 December 2007 / Wednesday

Small Circle Of Colours and Friends

Filed under: Design デザイン, Colour, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 11:47:39

イッテンの12色環図。
ただただ単純に、色は美しいなあと思う。
以前は、配色をとてもデリケートに気にしていたけれど、ここ数年はそうでもなくなってきた。
きらいな色がなくなったんだと思う。いや、好きな色が増えたのかな。いずれにしても、つまりは色ってサークルで繋がってるということ。
色をただただシンプルに自由にあつかえるようになりたいと思ってきたけれど、すこしづつすこしづつ。
色をたくさん丁寧に観ること、感じること。

01 December 2007 / Saturday

2008 Polaroid Colours Issue, Calendar

ポラロイド・カラーズ 2008 polaroid colours issue;
品名:polaroid color issue / 2008 カレンダー
紙質:マットコート紙系 110kg(四六版)
サイズ:105mm×148mm [A6](展開:420mm×297mm [A3])
加工:縦横ミシン線あり
印刷:両面フルカラー / オフセット
その他:PP袋詳しくはこちらからどうぞ

http://www.argyle-street.com/shop/

各地で撮り貯めた「ポラロイド」のカレンダー。(あるいはカレンダー型ミニ写真集。)
各月ごとにイメージをした「ポラロイド」写真をセレクトしています。
昨 年までは12ヶ月分のポストカードをペラでセットにしていましたが、今回は「A3」サイズの両面に12ヶ月分をレイアウトしました。縦・横にミシン線を入 れ、変形のクロス16面折りにして、小さく「A6」に畳めるようにしています。もちろん、各月分は切り取りが可能ですし、またカットせずにポスターのよう に壁に貼付けてもOK。使い勝手のよいスタイルです。
(画像をクリックすると拡大画像を見る事ができます) (more…)

28 November 2007 / Wednesday

Trainspotter

Filed under: Design デザイン, Polaroid ポラロイド, Photograph, Web Design — argyle street tea room @ 23:47:13

ジャスティン・ホルマン氏のサイト「trainspotter」に、アーガイルの「ポラロイド」作品が紹介されています。

“trainspotterinc.com” features some of the best art & design talent from around the world.
“trainspotter” は、世界中から集めた best なアート、デザイン、写真を特集するウェブサイト。

http://trainspotterinc.com/
http://trainspotterinc.com/blog/2007/10/26/masaaki-miyara/

写真やデザインのほか、雑貨やイラストレーション、現代アート、音楽など、なかなか愉しいセレクションもあり。特に、wallpaper* のカヴァーも手がけたフィンランドの Sanna Annukka の作品群が最高です。ぜひぜひどうぞ。

29 October 2007 / Monday

ふじ屋、浅草

Filed under: Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 12:48:56

てぬぐいのふじ屋。
兎のテキスタイルがかわいくうつくしい。
川崎の大師育ちのぼくは、門前町はやっぱりたのしい。
広い境内があり、古くからの商店があり、洋食屋があり、和菓子屋があり、仲見世があり、参道があり、季節の行事にたくさんの露店がたつ。
鎌倉の禅寺もとても好きだけど、ふつうの庶民に親しまれ、信仰と娯楽文化の中心になっていったこういったお寺は、賑やかでおだやかで活気があってとても愛しいと想う。

29 October 2007 / Monday

近美

Filed under: Design デザイン, Polaroid ポラロイド, Photograph, Museum — argyle street tea room @ 12:29:02

鎌倉、鶴岡八幡宮の境内。源氏池の畔に厳かに佇む、ミッドセンチュリー・モダン、神奈川県立近代美術館。
モダニズム建築の巨匠、ル・コルビュジエ Le Corbusier の系譜を引き継ぐ、この美術館はやっぱり美しい。
季節毎に、あるいは散歩のたびに、そのフォルムをフォルムに納めることは、ぼくのささやかなライフワークのひとつになっている。

海からの傾いた太陽の日差しがその壁面に当たり輝いている。そして、中庭も。

16 October 2007 / Tuesday

竹富島の安里屋ユンタ

Filed under: Music 音楽, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 12:58:51

美ら島、竹富の集落での一枚。
polaroid SX-70は、ヒトを安心させるみたいだ。
このカメラでポートレートを撮るとなんだかリラックスしたすてきな写真が撮れる。

「おじぃ、写真撮っていい?」
(SX-70を指差してそう声をかける)

「…」
(無言で、うん、とうなずく)

パッシャ。ジーー。舌を出すようにフィルムが出てくる。
少しずつ色がついてくる。その写真をおじぃに見せる。笑顔になる。もう一枚撮らせてもらう。もっと、おだやかな表情に。
お気軽でおもちゃのようなデジカメや携帯カメラ、あるいは重たくて機械のお化けのような威圧的な一眼レフとは違って、「魔法のアラジン」と呼ばれるそのカタチや風貌や仕組みは、相手の気持ちをゆるやかにする。
写真はたがいの気持ち。ぼくは、「魔法」のこの機械のおかげで、一歩、その被写体に近づくことができる。それは、実際の距離とハートの距離。
これは、二枚目のポラ。おじぃが、八重山の珠玉のメロディー「安里屋ユンタ」を唄ってくれたその風景。

29 September 2007 / Saturday

眼と首

Filed under: Design デザイン, Polaroid ポラロイド, Photograph, Museum — argyle street tea room @ 12:40:45

「女性は眼と首。」と言ったのは、ファッションフォトの帝王 リチャード・アヴェドン Richard Avedon。

マックス・マーラ Max Mara の美術展の巻き4つ折ブローシャー。
グリッドを丁寧につかっての、心地よく安心のグラフィックス。
表紙のモデルフォトは、そう、リチャード・アヴェドン Richard Avedon の手によるもの。
眼には Catch Light。首をやさしく包むコートのフォルム。すこしだけ現れている右の首のライン。そして、正面・白バック。
ヒトは称してこう云う、ポートレイトの詩人と。
この上なく美しい写真だと、ぼくは思う。
「花」にたとえた彼の冒頭のセリフ。仄かに美しい匂いがする。

29 September 2007 / Saturday

ペリカンのロールパンとささやかだけれど役にたつこと

Filed under: Polaroid ポラロイド, Photograph, Book — argyle street tea room @ 12:35:20

pelican bread on the table

レイモンド・カーヴァー raymond carver の「ささやかだけれど、役にたつこと a small, good thing 」のパン屋はこう云う。

よかったら、あたしが焼いた温かいロールパンを食べて下さい。
ちゃんと食べて、頑張って生きていかなきゃならんのだから。
こんなときには、物を食べることです。
それはささやかなことですが、助けになります。

ペリカンのロールパンの豊かな匂いを感じてたら、ふとそんなフレーズを思い出した。
つらいとき、大変なとき、途方にくれたとき、頑張らなきゃないけないときは、パンを食べる。パンを食べてもらう。
病気のときもね。食べることは温かい。

29 September 2007 / Saturday

美しいグリッド

Filed under: Design デザイン, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 12:11:27

ぼくがデザインをするときに、大きいシェアを持つのがグリッド。
グリッドの組み方はいろいろあるけれど、心地よいコンポジションはかならずある。
写真もそう思っていて、レンズの向こう側に正しいグリッドを見つける。
もちろん、それは線でなくてもいい。
色だったり、影だったり、ヒトだったり、見えないなにか、雰囲気でも、なんでも。
そうすると、その一瞬をとても上手に美しく切り取れる気がする。
それは、ぼくが思う客観的で普遍性のある写真。

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