音楽notes_生音雑感
修理に出していた山水のプリメインアンプが無事戻って来て、レコードを聴く時間が増えた。そうしたら、無性に生音に触れたくなってしまった。以下、ちょっと個人的なメモ(あるいは覚書)。
クラブイクスピアリでの平井景スペシャル。国府弘子(P)、原田芳宏(Steel Pan)、須藤満(B)、平井景(Drs) 、サイゲンジ(Vo,Voice,G) 。人選の妙。選曲の妙。オリジナル曲に加え、バカラックの「Close to you」に始まり「りんご追分」、ジョビンの「イパネマの娘」、(今や)日本のスタンダード曲「涙そうそう」、ギターポップの傑作、スピッツの「ロビンソン」。ジャンルはどうあれ良い曲は良い曲だ、というアプローチに大きく共感。スペシャルの名の通り歴史的特別な融合だった。サイゲンジのアーシーな「ロビンソン」は、そうそう聴けない。音楽の魅力のひとつは、クロスオーヴァー。
金沢 Jazz の草分け的存在、金沢の音楽発信場所、ジャズ喫茶「もっきりや」にて。ウエストコースト・ジャズの雄、クレイ・ジェンキンスのトランペットを聴く。クレイ・ジェンキンス(Tp) + 岡本勝之(B)トリオ。スタン・ケントンでデビュー、その後、ベイシーやバディ・リッチを経てクレイトン=ハミルトンへと続くビッグバンド・キャリアのトランぺッター、クレイ・ジェンキンス。チェット・ベイカーなど往年のパシフィックジャズに思いを馳せるクールでリリカル、爽やかでリラクシングな名演だった。丁寧にメロディーを紡ぐオリジナル + スタンダード中心の凛々しい演奏で、ぼくの大好きな「My Funny Valentine」、マイルス・デイヴィスの「So What」もプレイ。終演後、美味しそうにビールを飲むジェンキンスに「So What の演奏は最高だった。」と話をしたら、くしゃくしゃな笑顔で彼のアルバム「azure eyes」にサインをしてくれた。音楽の魅力のひとつは、時代を軽やかに飛び越える永遠さ。タイムレス・メロディー。
大船の珈琲&ウィスキー・バー「映画館」にて。天才 Nagasaking の三味線ライブを聴く。題して「ブルースが聴こえる」。北前船が運んだ文化、鹿児島から津軽、北海道までを巡る民謡の弾き語り。そして、太平洋を渡りアメリカ大陸へ。アメリカ民謡、フォークソング、ボブ・ディランの代表作「Like a Rolling Stone」「Blowin’ in the Wind」と続く。ここでも選曲の妙。沖縄の三線音楽もそうだけれど、民謡には深く心揺さぶられる。ブルースが、ワークソング、ラヴソングとして、つまりは日常で生まれるさまざまな感情を表現する手段だとすると、沖縄民謡も内地の民謡もブルースにほかならない。音楽の魅力のひとつは、喜怒哀楽の表現であり、それへの共感。
*写真「もっきりや」ウェブサイトから
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