19 September 2008 / Friday

CAFE PROJECT! +□

Filed under: Design デザイン, Print, Art direction, Colour, Selection, Logo — argyle street tea room @ 9:20:07

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Printstar のプリントTシャツ2枚をいただいた。お盆の休暇に入る前日の午後に、ある社会的企業(ソーシャル・エンタープライズ)から依頼をもらい、アーガイルがデザインしたものだ。王道、タイポグラフのシンプルな1色デザイン。大急ぎだったからこそいい意味で潔くプレーンなものができた。なかなか気に入っている。

CAFE
PROJECT!
+ □
2008 SUMMER

“+□” の部分には、Tシャツを身に纏ったスタッフみなそれぞれのこの夏のこのカフェプロジェクトに添える「テーマ」や「目標」「キャッチフレーズ」「絵」をマジックで大胆に描き込んでもらう。例えば「Smile!」「ハートマーク」「No Coffee, No Life」「eco!」「I will」「Think Different」「好きな唄のタイトル」などなど。なんでもいい。同じ衣装がそれぞれオリジナルに変わる。カラーマジックで描けば2色になって、手作業だけれど経費削減でささやかなエコにもなる。
さあて、ぼくはこの “+□” に何を描き入れようか。

18 September 2008 / Thursday

パンダのドライヴ

Filed under: Design デザイン, Photograph, Selection — argyle street tea room @ 17:33:45

FIAT panda

所用で、三浦半島の先、三崎の港へとパンダを走らせる。
町の無料駐車場へと続く路肩に並んでいると、2 台前に同じ紺色のパンダがいた。珍しい。パーキングは満車で、しばらく待ちくたびれていた状況だったから、前方の京都ナンバーの 4×4 パンダを覗きに行った。運転席には青年、狭いパンダの助手席には齢 80 ほどの小柄なおばあちゃんがちょこんと行儀よく座っていた。本国イタリアではよくあるシーンかもしれないけれど、ここ日本では滅多に見かけないフォトジェニックな風景だった。あまりのほのぼのさに笑みが溢れ、声を掛け少しだけその青年と話をした。敬老のお祝いで三崎の “鮪” を愉しみに来たらしい。
その前日に、ぼくは鎌倉の豊島屋から敬老のお祝いの熨斗を丁寧につけ、心ばかりの品を祖母に送った。「福寿」「福集い」「蕨羹」そして定番の「鳩サブレー」の詰め合わせ。
一方で、新鮮な “鮪” の赤身や焼きたてのかまを食べるためのドライヴ。ぼくの祖母は遠くはなれた南に住んでいるから、そのドライヴがとても羨ましくて仕方がなかった。

12 September 2008 / Friday

neverwhere

Filed under: Design デザイン, Film / Cinema, Book, cinema — argyle street tea room @ 16:15:54

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数年前からずっと気になっていた小説があった。世界幻想文学賞受賞作家のニール・ゲイマン著(柳下毅一郎訳)の「ネバーウェア」。現実のロンドンの地下に広がるもうひとつロンドンを舞台にしたダーク・ファンタジーだ。
amazon で物色していたら出版元に「インターブックス」と記載がある。ぼくが独立したての駆け出しの頃、いろいろお世話になった M社長の出版社だった。
なにかの縁だと思って早速手に入れ、読み出したらもう止まらない。ロンドンの闇の地下世界に僕自身しっかり引きずり込まれてしまった。昨年、ロンドンにちょっとだけ寄ったけれど、ネバーウェアを体験後に訪れればどんなによかったかと、とても悔やんだ。退屈なチューブもサブウェイもきっと少年のように楽しめたに違いない。
そんな気持ちを、M 社長にメールで伝えた。そうしたら、英 BBC が原作小説を映像化したドラマの DVD 版を謹呈してくれた。
クラーケンウェル、 オックスフォードストリート、キングスロード、ケンジントン、ナイツブリッジ、メイフェア、リージェントストリート、カムデン、カーナビー、ハイドパーク、アールズコート、エッジウェアロードの地下深くを想い、秋の夜長にじっくりと観るつもり。

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02 September 2008 / Tuesday

大船の映画館

Filed under: Design デザイン, Film / Cinema, Photograph, Shop, cinema — argyle street tea room @ 10:26:22

以前、平塚でふらりと立ち寄った焼鳥屋さんがとても愉しくてしかたなかった。大通りからすこし脇に入った古い佇まいの小さな店で「とりひで」という。主人のアライさんのまるで落語家のような話芸にどっぷり引き込まれてしまう。そして、眼の力。なんでも見透かしてしまいそうな鋭くて強い眼。たくさんのものを観てきたのだろうと思うその眼の奥にはやさしさがある。
狭いカウンターで常連さんに囲まれてたくさんいじられたけれど、愉しいお酒だった。
「ところで、おにいさんたちどちらから?」
「大船です。」
「あたしの親友が大船で飲み屋をやってるんだけれど、「映画館」ってバー知ってるかい?」

そんな風に焼鳥屋のアライさんに紹介されて、先日、大船のバー「映画館」に足を運ぶ。
ここのマスターも不思議なことにアライさんだ。久しぶりに映画の話を熱心にたくさんしてしまった。小津、ゴダール、ヴェンダース、ジャームッシュ、ウォン・カーウェイ、サタジット・レイ、トリュフォー、ナンニ・モレッティ、ジョナス・メカス、コッポラ。大船の松竹撮影所、熱海の海岸、ギンレイホール、早稲田松竹、銀座並木座、ジャックアンドべティ、関内アカデミー、横浜日劇、笠智衆、東京物語、大地のうた、ベルリン天使の詩、ゴッドファーザー… バーボンを飲みながら話は尽きない。
となり席の北鎌倉に住む海外を飛び回っているヒゲのおじさんがこんなステキな話をしてくれた。
「その映画についてだれかと深く話すと、決してその映画のことは忘れないんだよ。」
映画って観終えてしまうとその美しいイメージは憶えているけど、しばらくたつとそのコンテキストをすぐ忘れてしまうんだよなあ、とぼくの独り言のような呟きへの返答だった。
「論じるってことですね?」
「論じる? いいコトバだね。そう、だから、ぼくらはここが愉しいのかな。」

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かつて、JRの鎌倉駅のホームから線路沿いに見えた、バー「映画館」。訪れたくて、何度も窓から恐る恐る中を眺めて様子を窺ったけれど、店内は強者だらけのように思えて、ぼくは子供過ぎたのか扉のノブに手を掛ける勇気さえなかった。数年前、その「映画館」が立ち退きで閉められ、大船に店を移しやってきた。眼に見えないちょっとした縁の繋がりで、すんなりその扉を開けることができ、そして快く向い入れてくれた。眼鏡を掛けたほうのアライさんも強くてやさしい眼をしていた。

看板のサインは、もともとは看板描きの仕事をしていたアライさんの手によるものだ。ゴッドファーザーよろしく、ちいさいけれどしっかりと Part.II と描き添えられている。