29 March 2008 / Saturday

B&W

Filed under: Film / Cinema, Colour, Photograph, 645 — argyle street tea room @ 17:02:47

久しぶりの 645 フォーマット。大きなカメラは、やっぱり気持ちがいい。間違ってモノクロームフィルムを入れてしまったけど、あがってきた写真を視て、あぁ白黒もやっぱりいいものだと思った。ヴェンダース的に云うと天使の眼。

奇妙なものだな、カラーが現実の生なのに白黒の方がもっと写実的だとはね。

ヴェンダースの作品で「ことの次第」という映画がある。撮影監督役を演じた映画監督サミュエル・フラーが、その映画を評してこう語った。いくつかのモノクロームを眺めていたら、そんなことをふと思いだした。

20 March 2008 / Thursday

アンダンスーの魅力って

Filed under: Shop — argyle street tea room @ 15:48:51

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しばらくまえから、「アンダンスー」の魅力はなんなんだろうって事務所内で話し合っているんだけれど、その心地よさを上手くコトバにできない。
そこで、ブレインストームして黒板に箇条書きにしたのがこんな感じだった。

  • あそこは、確実に時間の進み方が遅い。磁場の影響か?
  • 世界最高峰。
  • いつもお会計の計算方法が間違っている。
  • 主のカヨさんは天才か?
  • ファンタスマルトはなぜつぶれない?
  • ギャレスくんをもう一度連れて行きたい。
  • 食わず嫌いだった「ターム」がとて旨かった。たしかにおばあちゃんを思いだす。
  • 平良敏子さんの芭蕉布の本がとても素晴らしい。(ちなみに平良さんは人間国宝。)
  • 集まるお客さんがみんな不思議でいいヒト。
  • あそこへ行くためのみんなの交通手段は?(最寄り駅がない)
  • なぜ、すべての料理がああも旨いのか
  • 泡盛の「カラカラ」がなぜいつまでも減らないのか?
  • 深澤さんの無印の壁掛けCDプレーヤーの大きさと浮き輪の内円の多きさがなぜ一緒なのか?
  • スタイルだけのスローフードはもういらない。 もちろん、スタイルだけのカフェや食べ物屋も。
  • 自分の家のよう。あるいは別宅。
  • 江の電バスが通るたびにお店が心地よく揺れる。
  • 食べモノのほうの「アンダンスー」は子供の頃はキライだった。
  • シロクマはかわいい
  • きっと以前はお風呂場だっただろう座敷の小部屋がある。
  • 窓からゆるい風が入ってくる

ちなみに「アンダンスー」とは、近所の沖縄料理屋。
あ、余談ですが、21日に鎌倉長谷の「一花屋」さんで宵の口からカヨさんの唄が聴けます。

アンダンスー
鎌倉市大船4-18-11
0467-47-0681 ;Telephone
月曜休

16 March 2008 / Sunday

World Wide Wonderland

フルーツシール・カレンダー2008

ことしのフルーツ・シール・カレンダーはどうでした?

おかげさまで、Fruit Label Issue cal:2008 “World Wide Wonderland” は、すべてなくなりました。国内はもちろん、ことしもいくつかのカレンダーは海を越え、ロンドン、ロス、トロント、ベルリン、ハンブルグ etc へ。
ショップやいろいろな”ルート”でご購入いただいた方々には、この場を借りて深く御礼を申し上げます。
来年2009年度版は、早めに作れるようがんばります。

さて、つい先だって、共同制作者の吉本 宏くんに、フルーツ・シール・カレンダーを「10部」を譲りました。なけなしの最後です。
神戸・三宮のセレクトCD・レコードショップ、「ディスク・デシネ disques dessinee」さんに置いてもらっているようです。まさに貴重なデッドストック・モノ!(ディスク・デシネさんにもこの場を借りて深く御礼申し上げますー)

https://www.disquesdessinee.com/?mode=item_view&no=13048

「デシネ dessinee とは仏語で “デザイン” を意味する言葉。商品すべてをセレクトすることによって自らのお店を “デザイン” しているつもりです。」
と語るディスク・デシネさん。
音源のセレクションはぼく自身大好きなトーンを感じます。ふつうに音楽が好きな方は、ぜひぜひデシネさんのウェブサイトへアクセスをどうぞ

disques dessinee ディスク・デシネ
兵庫県神戸市中央区栄町通 2-1-2 日東ビルディング B03 〒650-0023
078 321 3008 ;Phone
12:00 - 20:00 ;Open
https://www.disquesdessinee.com/

15 March 2008 / Saturday

終わりとはじまり

Filed under: Design デザイン, Music 音楽, Art direction, Polaroid ポラロイド, Photograph — argyle street tea room @ 13:43:01

ポラロイド社が、インスタントフィルムの生産を 2008年夏で終了することを発表した。つまり、ぼくが長く使っている SX-70 や 690 のランドカメラがもう使えないと言うことだ。フィルムがなければ写真は撮れない。世界各地で存続へ向けた署名活動が行われているようだけれど、そしてポラロイド社は8月まで生産を続けるというけれど、もう既に大手カメラ量販店ではポラロイドフィルムは店頭に並んでいない。
淋しいけれど始まりがあるものには、すべて終わりがある。

一昨日、ロゴシンボル、演奏会のフライヤー・チケットのデザインをしたクラングフォーラム KLANG FORUM の第一回公演を観るために三鷹まで行く。久しぶりに黄色い電車に揺られた。クラシックに造詣は深くないけれど、音楽を好きなひとりとしてとても愉しく濃密な時間だった。音楽は身体に響く生音に限る。
心地よい疾走感と無垢な熱さ。これがぼくの持った印象。
とりわけメンデルスゾーンの「スコットランド」だ。グラスゴー出身、アズテック・カメラ Aztec Camera の「ハイランド・ハードレイン High Land, Hard Rain」をふいに想い起こさせた。ジャンルも時代背景も異なるけれど、時より現れる美しいケルトの旋律と瑞々しい想いは強くぼくの心を打つ。

公演のグラフィックのデザインをディレクションする前に、クラシックマニアである古くからの友人、永峰くんにこう尋ねた。
「演目は、”ジュピター” と “スコットランド” 。キーワードはなんだろう?」
彼は、間髪入れずこう答えてくれた。
「最後の交響曲。」

かつて、さよならのことを「終わりははじまり」と表現した街角の吟遊詩人がいた。”終わり” は決してそこでおしまいなのではなくて、新しい “何か” がそこから確実にはじまる(はじめる)のだという未来へのメッセージだった。一方、アルバム「High Land, Hard Rain」の中の一曲で、古くなってしまった音楽への終焉を告げ、その甘さと苦さを飲み干したうえで新しい季節へ歩き出すことを高らかに誓った若き詩人ロディ・フレーム Roddy Frame が居た。
KLANG FORUM の若き主宰、指揮者の角田さんが、なぜこのふたつの曲を記念すべき第一回の演目としてセレクションしたかわからないけれど、ぼくらはそのロゴやグラフィックスに、ドイツのパウル・レナーが作った “未来” を意味する「フーツラ Futura」という書体を選んだ。

今日、ぼくは新しいカメラを手に入れた。
確かに、始まりがあるものにはすべて終わりがあるし、そこからあたらしくはじまる “何か”、はじめる “何か” も確かに存在するのだろうと想う。
いろんなイメージの断片がシンフォニーのようにつながり重なり合い「終わりとはじまり」というフレーズがひとつのテーマとしていまぼくの頭の中でリフレインしている。

05 March 2008 / Wednesday

牛腸茂雄

Filed under: Photograph, Book, Museum, Art — argyle street tea room @ 19:31:49

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技術に頼っていたり、流行りだったり、スタイリッシュだったり。
そういった表現物は世の中にたくさんあるけれど、それとは違う視線の延長線上にある芯がしっかりしていて決してぶれない普遍的なものに子供の頃から憧れを持っていた。
換言するとそれはふつうで永遠で精神的に深みのあるものと云えるのかもしれない。
牛腸さんのコンポラ写真は、ぼくにとってまさにそれで、普遍的な深い美しさがそのモノクロームの中にいつもある。いたって日常的な光景にそのなまなざしを淡々と傾ける姿勢に深い永遠性を感じる。彼の写真へのピュアな態度が、あるいは幼少時に患った病と闘い続けていたという事実が、ぼくには捕まえきれそうでつかめない永遠の一瞬を切り取らせているのだろうか。

“Punk is attitude, not style.”
ジョー・ストラマーがかつてそう語ったように、本質はスタイルには宿らない。

わたしいまめまいしたわ」現代美術にみる自己と他者
東京国立近代美術館
2008年01月18日(金)〜2008年03月09日(日)
http://www.momat.go.jp/Honkan/Self_Other/index.html

《写真》牛腸茂雄 “SELF AND OTHERS” 1994(未来社)より

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